トクサツガガガ あらすじ
特撮オタク(特オタ)の仲村叶(26)が、とにかく特オタだと周りにバレないよう振る舞う日常を描いた作品。

当然、隠れキリシタンのような生活を強いられる。
読むまではタイトルと表紙から勝手に大学の特撮好きサークルの話、かと思い込んでいた。
全く違ったけれど。
私は特撮はオタク色が強いジャンルだと感じたのだがなぜそう思ったのか?
お金、時間のどちらもかかるから?
主人公の仲村叶は幼い頃の抑圧から、大人になった今、見事に開花したのだそう。
昭和に幼少期を過ごした私が観ていたのはスーパー戦隊シリーズだと、ゴーグルファイブ、ダイナマン、サンバルカン。
宇宙刑事ギャバン、シャリバン、シャイダー。
仮面ライダースーパー1にウルトラマン80だったり。
調べて見ると2歳から6歳位の間に収まっていて、当時はビデオはそれほど、普及していなかったものの再放送をたまにやっていた。
大学生のときに、救急戦隊ゴーゴーファイブを観てからバイトに行っていた。
ただし、完全に目覚ましがわり。
準備をしながら、流していただけ。
昭和の頃の特撮は完全に「男の子向け」だった。
悪い、怖い怪獣、怪人をヒーローが倒す。
それが仮面ライダーにイケメン俳優が起用されたりすると、お母さん世代、若い女性世代のファンが増える。

平成後期、令和になるとストーリーの完成度も高くなり、小さい子にはわからないような展開にすらなっている気がする。
私は、幼少期にしっかり満喫したので、仲村さんのようにならずに済んだのだろう。
しかし、中1の息子は現役。
新番組のウルトラマンや仮面ライダーをチェックしている。
↑抑圧させずに満喫させてきたのだけれど。
今は特撮好きを公言しているYouTuberなんかもいるので、そういうオタクとして扱ってもらいたい様子。
息子が小さい頃ウルトラマンショーや映画に連れて行ったのだが、100%泣く。
泣いて「帰りたい〜!」だ。毎回。
緊張からか?「怖い」と言って泣く。ギャン泣く。
会場が暗くなって緊張もするし、本当に怖かったりしたんでしょう。
息子が怖がったもので印象深いもの3つ。
・お風呂のお湯。狂犬病か?
・「天井が落ちてくる」スーパーマリオのお城と違って我が家にそんなギミックはない。ドッスンも落ちてこない。
・「カーテンが揺れている」ここまでの3つでどれもギャン泣き。カーテンだって風が吹けば揺れるだろうよ。以上。
クリスチャン色強めな展開
隠れキリシタンのような生活を強いられる仲村さん。
私はキリスト教系の小学校に勤めているのだけれど、イクトゥス、は知らなかった。

『聖⭐︎おにいさん』のパロディも完全にはわからない。
周りに秘密にしておくことで、高揚することもあるんだろうな。
瀬戸内寂聴氏が「一番燃えるのは不倫です」と断言していた。
仲村さんが職場で特オタだと隠しているのもむしろ似たような高揚感を感じているのかもしれない。
ミミナナ リバイバル
小さい頃仲村さんが上履き入れとして使っていたミミナナが今また人気で、のくだりがあったが、
私もクラスの子がハンギョドンの体操着入れを使っているのを目の当たりにしている。

ハンギョドンがいちご新聞に初登場したのは1985年、40年前だそう。
ハンギョドン、すげえ!
サンリオキャラのデビューがいちご新聞初登場時というのも面白い。
私の金ェ何に使おうが、私の自由やろがい
オタクはお金と時間をどれだけ捧げるか、なんだよな。

私は26歳のときに娘が生まれているので自由に使えるお金も時間もなかった。
今はマンガやゲームをうっすら楽しみつつブログを書いています。
私は、実家住まいからすぐ結婚して、だったので、一人暮らしの経験がない。
一人暮らしには憧れる。
心霊映像が怖くて観られなくなる、か?
病気やケガのとき一人暮らし、困るんだろうな。
でも、してみたい。
仲間は欲しいがオタバレはしたくない!
こういう趣味に特化したマチアプってないんだろうか。
そういえば『昨日何食べた?』のシロさんもお相手を探すのに当時の出会い系サイトを使っていたな。
ジェンダーの人は相手を探すのも大変そう。
トクサツガガガの登場人物
仲村叶
幼少期のエマージェイソンに始まり、今期のジュウショウワンを追いかける本作の主人公。
周囲、同僚だけでなく母親にも特オタであることは隠している。

特オタなこと以外はいたって普通、むしろ女子力高めに思われている。
感情が昂ると机を叩く癖がある。
同じ趣味、同じ熱量の彼氏だったらよいのか、それとも仲村さんを尊重、容認してくれる特オタではないけれど理解のある彼氏、ならいいのか。
ダミアン
塾に通う男子小学生。
仲村さんがダミアンと名付けた。

トライガー推し。
それにしてもガチャガチャも高くなったなー。
キン消し直撃世代だったので、当時、持っていた100円は全て金消しにつぎ込んだ。
なので『カラスヤサトシ』も読んでいて楽しい。
↑キン消し好きな作者の日常を描いたエッセイ。
よゐこ濱口優氏もキン消しだけ持って上京した、と言い切っているくらい、キン消しは一大ムーブメントだったのだ。
吉田さん
はじめてできた趣味仲間。
ゴツいカメラ片手に、ヒーローショーに訪れる。

写真の撮り方もいかにもデジカメらしい撮り方。
それにしても、好きなものって説明するのが難しいものもあるな。
とにかく好き、とにかくかっこいいとかで、説明できない。
私は靴屋さんのニオイが好きなのだが、最近はあまりいいニオイのする靴屋さんが少ない気がする。
靴屋さんに行く回数自体も減ったな。
辛い朝は特ソンで
特ソンを聴いて元気を出そう、というのはわかる。

プリキュアの曲は元気になる。
娘が観ていた『Yes!プリキュア5GoGo』がベスト。
息子が観ていた『ウルトラマンオーブ』の主題歌もアガる。
サビの「世界中がキミを待っている」は男児の心を鷲掴む。
47歳児も持っていかれている。
アルフィーの高見沢氏の作詞作曲。
困るとしたら、私のサブスクでは聴けないところ。
本編でも仲村さんがカラオケで困るエピソードがある、が
私もかつて、同じようなときには『TWL』で凌いでいた。
アニメ、クレヨンしんちゃんのオープニング曲で,歌っていたのは、今のSUPER EIGHT。
作詞作曲がゆず。
幅広い層に対応できた。
トクサツガガガが教えてくれること
仲村さんが言うように、子どもの頃に教わるようなことを特撮は教えてくれる。

トクサツガガガ コミックス1巻より
親や先生が言うと煙たがられるようなことでも憧れの人が言ってくれるのであればすんなり聞ける。
古い作品だが『ウルトラセブン』が真っ先に大人に対して警告というか、皮肉のようなことをいい始めた作品、なのかもしれない。
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