全てのはじまりは1冊のノート
高校生、夜神月が校庭を眺めていると、突然落ちてきた1冊のノート。
全てはここから始まる。
そのノートに名前を書かれたものは絶命してしまう、デスノートだった。
・緻密な原作と華麗な描写
原作者と漫画家がタッグを組んで、というのは、このデスノート辺りからよく聞くようになった気がする。
『キン肉マン』も『美味しんぼ』もそうだけれど。
大場つぐみと小畑健がコラボした『デスノート』はきっと原作者のイメージ通りかそれ以上のものを描いているのではないだろうか。
・息詰まる心理戦!
夜神月とL、1巻から繰り広げられる心理戦。
コミックスで一気に堪能するも良し。
連載当時のように行きつ戻りつじっくり読むのもまた良し。
月、Lどちらも一歩も引かず、果たして決着は?

読者が手に汗を握ったまま1巻の最後のページをめくるのは間違いない。
・突き抜けた「夜神月」
主人公の少年「夜神月」が、名前を書かれた人間が死んでしまう「デスノート」を拾うところから物語が始まる。
デスノートを手に入れてからは、正義感からか一週間の間に100人以上の犯罪者、悪人の名前を書き、死に至らしめた月。
一点の曇りもない目で「新世界の神になる」と誓う。

果たして、神になるのか、死神になるのか…。
・死神にとってのデスノート
デスノートの元の持ち主リューク曰く、死神はデスノートに人間の名前を書くことでその人間の残りの寿命を得られる、とのこと。

人間をはじめとする動物が他の生き物を捕食して生き永らえる、みたいなものだろうか。
真面目?な死神は何千、何万年も生きられる、ということか?
・日記帳と書いてデスノート
1巻の最初でリュークは「デスノート」と言っている。
しかし、1巻の中盤で他の死神は「日記帳」と書いてデスノートと言っている。

死神にとっては毎日ちょこちょこ書くものという位置付けなのだろうか。
そしてリュークはデスノートを2冊持っている、と言われている。
2冊持つメリットって一体?
・犯罪者の名前
当時は何百万部と売れていた週刊少年ジャンプ。
その中に自分と同じ名前の犯罪者が出てきて、殺されるとしたら誰だって嫌でしょう。
恐らくそういった配慮から、実際にはいないであろう、かといってふざけた感じでないような名前が付けられている。

『ハイスクール!奇面組』みたいな名前が出てきたら、緊迫した世界観が崩壊してしまう。
・月の影が消えている
1巻で目を引く印象的なシーン。
死神のリュークと月が部屋の中で話をする場面。
リュークの影は濃く、大きく描かれているのに月には影がない。

死神と対峙しているから?
デスノートで裁きまくっている月の方が死神だとでも?
前後のシーンでは月に影がある。
もし実写映画を作る、となったら、死神リュークの迫力を演じられるのは伝説のバンドBのギタリストH袋T泰だと思うが、いかがだろうか?

・あり得ない設定も気にならないストーリー展開
デスノートをたまたま拾った高校生が全国模試1位、父親が警察庁刑事局長。

冷静に考えるとなかなか濃い味付けだが、食べたら美味い、気にならない、としか言えない。
引き出しを細工して下手に開けたら発火してノートが燃える、これは真似できないなあ…。

最も想像しにくいのは、作中で出てくることはないでしょうが、あの夫婦が「よし、息子の名前は月と書いてライトだ!」って命名しているところです。
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