マンガ好きの知人による、おすすめの3作品のうちの一つ。
他の2作品も近日中に公開予定。
舞台は英国。
吸血鬼(バンパイア)や喰屍鬼(グール)が跋扈する世界のお話。
王立国教騎士団、通称「HELLSING機関」からの視点で話が進む。
インテグラ
王立国教騎士団、通称「HELLSING機関」の若き局長。
10年前は中高生にしか見えない。
そうすると現在20代の女性なのだが、葉巻や煙草が似合う落ち着きと貫禄がある。

ヘルシングを亡き父から相続する、がその直後から叔父に命を狙われる。
窮地に陥ったときは、ヘルシング施設の地下に行くよう、父親から言われており、
そこでアーカードと出会う。
アーカードに助けてもらいつつ、自らの手で叔父にトドメをさしたときから、
ヘルシング局長としての自覚や決意が生まれた、と考えられる。
アーカード
ヘルシング地下でインテグラが見つけた。
ヘルシング一族が100年の歳月をかけて作り出した最強のアンデッドである吸血鬼アーカード。
吸血鬼が吸血鬼を倒していくので、妖怪が妖怪を倒す『うしおととら』のとら、に似ている印象。
拘束衣を着せられていてアルバム『jealousy』のときのhideのよう。

弱みを握られているのだそうで、人間には逆らえない。
インテグラからの命令には忠実。
最強のアンデッド、と言われている通り危なげなく吸血鬼や敵対する者たちを薙ぎ倒す。

セラス・ヴィクトリア
アーカードに肺を撃ち抜かれるが、血を吸われたことで女吸血鬼となった。
セラスが吸血鬼となり、人間離れしていく自身に驚きを隠せずにいる。
この作品はセラスの成長譚とも言える。
絶体絶命、のときにアーカードの血を飲むように、命じられる。
そうすると真の吸血鬼「不死の血族」になれるらしい。
吸血鬼になったことで、ときおり狂気じみた表情を見せるのだが、その姿は巻末に収録されている読切作品『CROSS FIRE』に登場する二重人格のうち狂戦士「由美江」と重なる。

アーカードからの評価は「普通」。
「婦警」呼ばわりされて、軽くあしらわれているが、セラスは一貫してアーカードをマスター、と呼んで慕っている。
セラス→アーカード→インテグラ、という主従関係も見どころの一つと言えるだろう。
ウォルター
ヘルシングを紹介してくれた知人のイチオシのキャラがウォルター。

1巻では、頼れる執事の印象で2ページのみの登場。
インテグラの思考を先読みし、必要なものを手配しておいた。
冷静かつ頭が切れる人物で、インテグラに対してアーカードと同じように非常に忠実。
今後彼の若い頃の話や、彼自身にスポットが当たる場面が出てくるのだろうか。
アンデルセン神父
英国国教のプロテスタントと王立国教騎士団であるヘルシングは密接な関係にある。
旧教であるカトリックはヘルシングと対立する。
法王庁特務局第13課イスカリオテ機関から派遣されたのが「聖堂騎士」ことアンデルセン神父。

13は、最後の晩餐のときにいた人数であり、裏切り者のユダを表していたり、キリストがゴルゴダの丘で磔にされた日が13日の金曜日だと言われているように忌み嫌われている数字。
カトリックとしては切り札としての扱いなのかもしれない。
アンデルセン神父は「再生者」であり「回復法術」が使えるため、アーカード達とも互角に渡り合える。
両手に持った剣を交差させたポーズは男子中学生に刺さる、かもしれない。

吸血鬼は銃なんかじゃ死なん!!
吸血鬼の牧師が、撃たれた後に言ったセリフを、アーカードも言い放つ。

ちなみに英国国教の新教、プロテスタントの聖職者は「牧師」。
信徒の代表なので結婚が奨励されており、家庭を持つことができる。
旧教カトリックの聖職者は「神父」。
結婚は認められていない。
吸血鬼 ノスフェラトゥ
他のシーンは吸血鬼→バンパイア と英語表記なのにこのシーンだけ 吸血鬼→ノスフェラトゥとルーマニア語に。

自身と同じ吸血鬼をアーカードは自分より下に見ていることがほとんど。
しかし、ノスフェラトゥ呼びはここだけ。
ストーリー上でも明らかに、小物の吸血鬼だから?
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