ニライカナイとは?
なるほど、『べるぜバブ』を描いた作者が手がけた作品だったんですね。
この情報を知った時、「なるほど、それでか!」と納得。
『べるぜバブ』同様、どのキャラも魅力的!
物語の冒頭では、海洋生物に関する事実が描かれており、人類が海の生物全体のわずか9%しか知らないという説明が。

残りの91%は未だ未知ということで、なんともロマンのあるスタートです。
このデータを調べてみましたが、どうやらこれは本当のことでした。
このような広大でミステリアスな海を舞台にしながら、この後「え、そんな展開になるの!?」と思わず声をあげてしまうような驚きのストーリーが展開されていきます。
その中心にあるのが、カルト宗教に祭り上げられた「イルカに育てられた少女」という、なんとも幻想的かつ謎めいた設定です。
そして物語の舞台となるのは、小笠原諸島に存在する架空の島「姉ヶ島」。
そこへ左遷されてやってきた主人公・鮫島灼熱巡査の物語が始まります。
ニライカナイとは、沖縄や奄美地方に伝わる神秘的な理想郷のこと、だそう。
姉ヶ島は確かにブッ飛んでいて楽しそう!
登場人物
鮫島灼熱
まず、主人公である鮫島灼熱(さめじま しゃくねつ)という名前からして強烈です!
名前の読みは「ボイル」。
親御さんがどのような願いを込めてこの名前をつけたのか、想像するだけでも楽しいですね。
鮫島は「ハードボイルド」をこよなく愛する刑事。

ちなみに「ハードボイルド」を調べてみると、「固ゆで卵」を意味し、冷酷非情、感傷に流されず、精神的・肉体的にタフである人物像を指すそうです。
この説明、まさに鮫島のキャラクターそのもの!
身体能力の高さと射撃の腕前も一流で、犯罪者逮捕に燃えるその姿勢には「悪人を捕まえることが本能的に好きなのでは」とさえ思えてきます。
ただし、現代の警察組織で求められる「コンプライアンス」の概念には少し不向きで、その独特の行動が原因で新宿署から姉ヶ島署に左遷されることになりました。
島へ向かう船で一念発起して禁煙を決意するも、結局吸い続けているのが彼らしいところ。
新宿署への復帰を願いつつも、島での生活に対応する姿にはつい共感してしまいます。
七瀬宇海
次に登場するのは七瀬宇海(ななせ うみ)という女性警察官。
彼女の特徴といえば、敬礼するだけで胸のボタンが弾け飛ぶという驚きの体型!

この描写は、島の若者たちから「至宝」と言われるほどで、確かにユーモアとインパクトがあります。また、彼女は村長の娘であり、その家は島民たちの集会所としても利用される、いわば地域の中心的な存在です。
オルフェウス・F・リッパー
次に紹介するのは、オルフェウス・F・リッパー警部補。
彼は首から上が完全にイルカで、背びれまでついているという驚愕のキャラクター!

彼が登場した瞬間、読者の心は一気に物語に引き込まれることでしょう。
彼の行動はユーモラスでありながら、刑事としての判断力も非常に優れており、射撃の腕前も鮫島に匹敵します。
ただし、「両さん」さながらに発砲するシーンが多く、独特の魅力を放っています。イルカに育てられた少女チャコを「娘」として紹介し、彼女からは「パパ上」と慕われている点も心温まる部分です。
チャコ
そして、本作最大の謎に包まれた存在がチャコ。
海の教団で神託を受ける巫女とされ、「乙事の姫」と名乗っているものの、本名は不明。

彼女には数々の謎があり、「どう考えてもイルカに育てられている」と七瀬巡査が語るように、彼女のバックグラウンドには驚くべき秘密が隠されています。
母親の行方不明や、「チャコが言ったことが真実になる」という能力など、彼女を取り巻く物語には目が離せません。
ドロップキックで鮫島に立ち向かったり、警棒で額を割ったりと、見た目の儚さとは裏腹に、非常にアクティブなキャラクターです。
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