和のテイストの骨太マンガ
和のテイストで刀を振り回す。
『鬼滅の刃』かと思いきや、斬る相手は「天災」。
おどろおどろしくはない。

許嫁?新妻?のお百を置いて旅に出る。
1巻でテンポ良く進み、狩人吟味が幕を開ける。
十八番と御贔屓
十八番というのは「決め技」だそうで、悟空の「かめはめ波」や「界王拳」。
確かに決め技で天災を倒したら、映えるよなあ。

御贔屓というのは守護霊?
ジョジョで言うところの「スタンド」だろうか?
カッコいい決め技とカッコいい御贔屓。
見せ方が抜群に上手い。
禁じ手を惜しみなく
読者が十八番や御贔屓をレクチャーしてもらっている1巻で、禁じ手が二つも出てくる。
一つ目は御贔屓ナシ。
えええ〜、いないの〜!?
もっと話数が進んだところで「まさか、あいつ、御贔屓がいない!?」ってやるんじゃないの??
そして、二つ目の禁じ手「御贔屓が天災」。
守ってくれる、力を貸してくれるのが「御贔屓」、で天酒郎達が倒すべき存在が「天災」。

まだ、1巻なのに御贔屓が天災、というとんでもない奴が現れる。
まだ1巻なのに、である。
はじめっから禁じ手、マンガ界の『ポートピア連続殺人』のような作品。
表情◯、力強い線!
特にお百、未魂二人の表情が素晴らしい。
下がったマユ毛で憂う表情、は言葉では説明できず、読者によって解釈も異なっているのではないだろうか。

背景が白っぽいせいか、本編は重厚なストーリーの割に明るくポップな印象がある。
キャラも他のマンガではまず見かけないような力強い線で描かれている。
木版画のようでもある。
キャラの力強さと存在感も太い線によって生み出されているようである。
好きな作品だが強いて気になる点をあげると、キャラの描きわけがハッキリしているとよかった。
天酒郎と百千、お百と未魂など髪型が違うだけで顔のパーツは同じかと感じてしまう。
2巻以降に期待したい。
大ゴマの迫力
天災を描くとき、印象的な場面にするとき、大胆な大ゴマが使われていて、非常に迫力がある。

マンガというメディアの持つ利点をフルに生かしている。
春雨亭に向かう道中もさりげなくダイジェストになっていて、テンポの良さの一助となっている。
システムも◯
真打に至るまで、見習い、前座、凡百、十両、そして真打と番付が紹介されている。

初めての読者、あるいは「狩人」たち自身も他の狩人の番付を聞くだけで、どの程度の実力者なのか目星がつけられる、なかなか良いシステムが用意されている。
兄、露天
1巻では酒田家が酒によって潰れた家であると噂されている。
父は、兄・露天によって殺害された?のであろうか。
巻末で露天が春雨亭の狩人と対峙している。

露天は天災か、それと似たようなもの、とでもいうのであろうか。
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