要所要所で「東リベ」と同じ構図で描かれるパロディマンガ。

東大を卒業してうだつの上がらない毎日を送る井丁道武。
たまたま観ていたテレビで、中2から大学まで一緒に過ごした早瀬ユウキが慶應卒の男性と結婚したことを知る。
特に何かできるわけでもなく、翌日もバイト先で金髪、鼻ピアスの店長に嫌味ったらしく注意されるような日々が続く。
帰宅途中、突っ込んできたママチャリに撥ねられ死を覚悟した瞬間、この世とあの世の狭間で、天使のヤリエルと対面する。
人生やり直しプランに当選し、人生をやり直す機会を得た道武。
迷わず東大入学直後に連れて行って欲しい、とせがむ。
気がつくと東大入学当初の恒例行事、オリ合宿へ向かうバスの中だった。
東大の新入生がクラスごとに親睦を深めるための懇親旅行、というのは大きな間違いでオリ合宿こそ東大入学後最初にして最大のイベントであり、クラス内の人間関係や役職が決まる分岐点なのである。
バスの中での自己紹介から始まり、クラスコンパの幹事を決めるパ長決め、試験対策委員決めと過去と同じ結果になったものもありつつ、変えることができたもの、もあった。
結局、この時点では早瀬の結婚は阻止できず、東大で行われる年に2回の学園祭「五月祭」と「駒場祭」に照準を絞る。
まず五月祭の準備を通して早瀬との接点を増やすため、過去で早瀬が所属していた合唱サークル「白ばら」への入会を目論む武道。
オリ合宿で出会った上クラのシミマサから「ゲルマン民族研究会」への猛烈な勧誘を受ける道武。
入会を断っていると、東大最強オールラウンドサークル「東大卍会」の総長、赤城門二郎と副総長の陀羅寺堅がやってくる。
河川敷で熱く持論を語る赤城。
サークル「白ばら」を訪れた道武の元へ訪れて、誘い出そうとする赤城と陀羅寺。
二人の誘いを断ったところで、「白ばら」に上田と名乗る慶大生がやってきて、1巻が終了。
井丁道武
本作の主人公。
道武は「東リベ」の主人公「武道」を入れ替えたものとわかるが、井丁にどのような意味があるのか私、ヨハネはわからずにいる。(ご存じの方は教えてください)
東大そのものに強い憧れを持っている。
5教科7科目を勉強してきた東大生が3教科しかやってきていない私大生に負けるのは許せない。

オリ合宿時には自分の持っている中で一番カッコいい服装として軍服を着用、自己紹介冊子にはマトモに記入せず、自己紹介も結局静岡茶の歴史を早口でまくし立ててしまった。
ヤリエル
タイムリープさせる能力を持つリクルートスーツを着た新人天使。

天使ながら、一般人と同じ感性を持っているため、彼女がつっこんでいかなければ話が進まない。
そのため、信仰と軌道修正をせざるを得ない。
「東リベ」の中学時代の橘日向と近い髪型をしている。
道武以外の人には見えない。
シミマサ
東大の2年生。

文Ⅲ13組の上クラ(語学で分けられたクラスに対応する上級生のクラス)に属する振り切った本物の東大生。
道武がタイムリープ前に入っていた「ゲルマン民族研究会」の先輩。
額にキズのある一般人ってどういうコトだ!?
オリ合宿に向かうバスに乗車している「東リベ」の赤石と同じ体勢の彼から危険な香りがプンプンするが、1巻では一言も発さずに終わってしまった。
シケ対なんてものが当たり前のように、連綿と存在し、割り振る人も割り振られた人も難なくこなしていくあたり、やはり東大スゲー、と感心する。
馴岡
東大1年生文Ⅲ13組随一の陽キャ。
将来は1000億円を売り上げる会社のCEO。

抜けたところもあるが、道武とも親しくし、腕立て伏せやサイン20枚にも気軽に応じるあたり振り切った東大生の片鱗を見せる。
モイキー・ダラケン
赤門を通るために生まれてきた男、省略すると「赤門」になる赤城門次郎、通称モイキーと、銀の辮髪、こめかみに安田講堂の刺青ダラケンこと陀羅寺堅。

1巻の巻末に登場するので、本格的始動は2巻以降だと思われるが、最狂の変人2人であるのは間違いない。
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